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サルモネラ

2007/05/14(Mon)23:10

サルモネラ(Salmonella)とは、グラム陰性通性嫌気性桿菌の腸内細菌科の一属(サルモネラ属)に属する細菌のこと。主にヒトや動物の消化管に生息する腸内細菌の一種であり、その一部はヒトや動物に感染して病原性を示す。ヒトに対して病原性を持つサルモネラ属の細菌は、二類感染症に指定されている腸チフスやパラチフスを起こすもの(チフス菌 S. Typhiとパラチフス菌 S. ParatyphiA)と、感染型食中毒を起こすもの(食中毒性サルモネラ:ネズミチフス菌 S. Typhimurium や腸炎菌 S. Enteritidisなど)とに大別される。食品衛生の分野では、後者にあたる食中毒の原因となるサルモネラを特にサルモネラ属菌と呼ぶが、一般には、これらを指して狭義にサルモネラあるいはサルモネラ菌と呼ぶこともある。細胞内寄生性細菌であり、チフス菌やパラチフス菌は主にマクロファージに感染して菌血症を、それ以外の食中毒性サルモネラは腸管上皮細胞に感染して胃腸炎を起こす性質を持ち、この細胞内感染がサルモネラの病原性に関与している。 Salmonellaという属名は、1885年にアメリカでサルモネラ属の基準株であるブタコレラ菌(S. Choleraesuis)を発見した細菌学者、Salmonにちなんで名付けられた。ただし、サルモネラ属に属する細菌の分離はそれ以前から行われており、ヒトに対する病原性サルモネラとして最初に分離されたのはチフス菌(S. Typhi)である。チフス菌は1880年にEberthにより命名され、1884年にゲオルグ・ガフキーがその純培養に成功した。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
細菌性感染型の食中毒
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